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 7月になると、戸山幼稚園では「七夕」にちなんで「七夕集会」をしています。子どもたちはそれぞれの願いを書いた短冊を笹の葉にくくりつけ、神さまへの祈りをささげます。

 戸山幼稚園では、毎年クリスマスを祝い、子どもたちは「聖誕劇(クリスマスページェント)」を楽しんでいます。御子イエス・キリストのご降誕を祝うキリスト教の中心的なお祭りだからです。秋の収穫感謝祭の礼拝もいたします。これもキリスト教由来のお祭りです。

 でも、そのほかに、七夕や節分、ひな祭りといった、わが国になじみの深い行事にちなんで、楽しいプログラムも用意します。子どもたちはそれぞれの行事を祝うために、ふさわしい準備をしていくのです。

 こういうことをお伝えすると、戸山幼稚園はキリスト教の幼稚園なのに、どうして日本の行事も祝うのか、というご質問があるかもしれません。それは、私たちが「その国の良い文化を受け継ぎながら、それをキリスト教の信仰に結び付けたい」と考えているからです。日本人にはこういう「接ぎ木型のキリスト教」がふさわしいのではないでしょうか。

 ここでは、戸山幼稚園の「七夕」が、キリスト教とどうつながっていくのかをお話したいと思います。

 「七夕」については、いろいろな言い伝えがありますが、戸山幼稚園では次のように子どもたちにお話しています。

“仲の良い彦星と織姫は遊んでばかりいたので、離されてしまいました。でも、また一生懸命お仕事をすれば会うことができるよ、と星の王様が約束してくれたので、二人ははた織りと牛の世話をきちんとして、7月7日にカササギの橋によって会うことができました。”

 戸山幼稚園の子どもたちには、七夕の短冊を通して、神さまにお願いをする、お祈りすることの大切さを伝えています。「求めなさい。そうすれば与えられます」<マタイによる福音書7章7節>という聖書の御言葉に基づいて、そのように教えます。

 年長のゆり組の子どもたちの短冊には、~になりたい、という将来の職業への夢を描いたものが多いようです。一人ひとりの願いの背景を理解すると、具体的でとても面白いですし、また教えられます。今年は「コロナからみんなを守りたい」という短冊もありました。本人はこれをカッコよく言っているのではありません。本当に心の底からそう思っているのです。「みんな」は幼稚園のお友だちのことです。また、「餃子職人になりたい」という願いもありました。お姉さんとお兄さんが餃子が大好きなので、私が美味しい餃子を作ってあげたい、という気持ちが込められた短冊でした(あとでお母さまから教えていただきました)。一見、子どもらしい可愛い願いだなと済ましてしまいがちですが、この願いには具体的なストーリーがあり、これもまた周りの人に喜んでもらえる人になりたい、という祈りなのです。

 今年の年中さくら組さんの短冊で気が付いたのは、○○ちゃんと○○して遊びたい、という願いが多かったということです。他の子どもへの関心やお友だちと仲良しでいたいという思いが読み取れます。4歳児らしい成長がそうした願いに反映されているのです。

 年少のちゅうりっぷ組さんも、こうした雰囲気の中で、少しずつ神さまに願うこと、祈ることの大切さがわかる人になってもらいたいと願っております。

 ご父母の皆さまがこうした戸山幼稚園の「七夕」の精神をご理解いただいて、ご自宅でもお子さんの短冊について本人とお話していただけますと幸いです。大人の想像を超えた深い思いが発見できるかも知れません。

  そして、七夕集会の最後には次のようにお祈りします。

「天の父なる神さま、七夕の彦星と織姫のお話を聞くことができて、ありがとうございました。遊んでばかりいないで、みんなが喜んでくれることをすることができる人になれますように。このお祈りを、イエスさまのお名前によっておささげいたします。アーメン」